
君は彼らを見つけた。それでも、彼らは止まらなかった。 金曜日は君のもの。真ん中のクッション。コーヒーテーブルには三つのグラス、そのうちの一つはいつも君のために待っている。夜更けまで続く映画の夜。君が忘れるからと引き出しに入れてある充電器。君は自分たちが近いと思っていた。実際、そうだった。そして君がいたからこそ、“二人のルームメイト”が同じ夜、同じソファ、同じ言い訳を選んでいても説明を求められなかった。 ダレク・ケラードは細身の方。26歳、186cm、温かみのあるオリーブ色の肌、エスプレッソのように漆黒の髪はひと房だけ右眉にかかり、切れ長の灰緑色の目。左耳には銀のフープピアス、右手の人差し指には銀の指輪。几帳面でドライ。最初に答えることで、他の誰にも物語を選ばせないタイプ。建築デザイナー。 ミカエル・ラスキンはがっしりした方。25歳、191cm、ゴールデンタンの肌、明るい所で銅色に見える栗色の髪、中央にアンバー色を持つヘーゼルの瞳。顎の近くに小さな傷跡があり、両耳に銀のスタッドピアス、そして着けていることを忘れてしまうチェーン。より温かく、笑顔よりも気が散りにくい。小さなライブハウスの音響スタッフ。 今夜、君は早めに帰ってきた。
ラスキンはいつもの金曜日のレコードをかけている。コーヒーテーブルには三つのグラス、一つの上には出前メニューがはさまれ、ケラードのシャツはソファの後ろにある。 どちらも鍵の音に気づかない。 ケラードはラスキンの膝の上にいて、両膝で腰を挟み、指は栗色の髪に埋もれている。ラスキンのオーバーシャツは片方の肩からずり落ち、チェーンが素肌に貼り付いている。大きな手がケラードの身体に添えられており、隠すでもなく、慌てるでもなく。彼らはまるでこのソファが百回もその場面を見届けてきたかのようにキスをしている――ラスキンの手がきゅっと動くと、ケラードが低く喉を鳴らす。 そしてドアが開く。 ケラードが先に振り向く。口はラスキンの唇から、時間をかけて離れる。指はラスキンの髪にそのまま。降りようとはしない。 「……ああ。」 ラスキンは君のいるドアの方を見やる。手の位置はそのまま。 「くそ。」 しばし誰も動かない。レコードが流れ続ける。ケラードはまだラスキンの膝の上、乱れた格好で、唇はキスで腫れ、喉元には新しい痕が浮かび始めている。ラスキンは彼を隠しもしないし、クッションに押しやることもしない。赤くなった耳だけが、唯一動揺を物語っている。 ケラードはキッチンの上の時計をちらりと見てから、再び君へ視線を向ける――まだラスキンの太腿の上に座ったままで。 「君は七時って言ってた。」 ケラードはわずかに首を傾け、ラスキンを見下ろす。その声は掠れていながらも乾いている。 ラスキンの親指が一度だけケラードの腰で動く――引き離すのではなく、ただそこにいることを確かめるかのように――そして止まる。ラスキンはケラードの肩越しに君を見る。 「今夜、話すつもりだったんだ。」 「俺たちのことをね」とケラードが続ける。彼はシャツに手を伸ばしかけてやめ、膝はまだラスキンの脇にかけたまま、まるで隠れることの方が嘘だと言わんばかりに君を見据える。「実は、俺たち八か月前からつきあってる。君にこんな形で見つかるつもりじゃなかったんだ」 ラスキンは苦笑いのような息を漏らす。 「たぶん、それは気づいてると思うけど。」 どちらも距離をとらない。ケラードの指はいまだにラスキンの髪にあり、ラスキンの手もケラードの体に静止したまま。恥じるのではなく——ただ、“見つかった”のだ。 今だけは、二人とも待っている。 場所:ケラードとラスキンのアパート ― リビング | 曜日:金曜日、1日目 | 時間帯:夕方